

Axxon Nextの開発者が新技術を開発し、既存のものを調整し改善しました。Axxon Next 4.0は、大規模で地理的に分散した拠点の安全を守ることができる、
統合されたエンタープライズクラスのセキュリティシステムです。
IPカメラをサポート
Axxon Nextビデオ管理ソフトウェア(VMS)はLANに接続されたIPビデオ機器を自動で検索します。そのためオペレーターは、システム設定を行うときにも、すべてのカメラのIPアドレスを確認する必要はありません。VMSはIPアドレスを検出してIPビデオ機器のモデルを特定した上で、マイク、内蔵スピーカー、アラームセンサー入力の有無など、カメラの追加機能をすべて表示します。それぞれのカメラの用途や詳細機能を設定するだけで完了です。
Axxon Nextでは、AxxonSoft社が独自に開発した、新しいIPデバイスに対応できるよう定期的に更新しているDrivers Packモジュールにより、さまざまなIPカメラに対応できるようになっています。Drivers Packの最新版では、各種ダウンロード(無料)を利用することができ、動作中のシステムへ直接インストールすることができます。Drivers Packで新しいIPデバイスのサポートを追加すれば、Axxon Nextの新バージョンが発売されるのを待つ必要も、全システムを再インストールする必要もありません。
組み込み式画像解析機能をサポート
近年のIPカメラの多くは、映像内での動き、ラインを横切る動き、一定エリアへの侵入など、特定のイベントを検知できる組み込み式ビデオ検知ツールが内蔵されています。Axxon Nextもこのような画像解析機能に対応しており、映像内での動きを検知したときに録画を開始するなど、イベントをトリガーとして、設定することができます。
また、オンボード式ビデオカメラアナリティクスをサポートしていることから、ビデオサーバーでビデオ検知ツールを使用する場合と比べて、優れたあらゆる機能を提供することができます。まず、リソースを多用するビデオストリームの圧縮が不要なことから、ビデオサーバーのプロセッサに大きな負荷をかけることはありません。そのため、一台のビデオサーバーにカメラを追加して接続することができます。また、ビデオ組み込み式のビデオ検知ツールはビデオストリームと連携するため、引き続き圧縮解除操作が必要となる圧縮を行う必要もありません。これにより、組み込み式ビデオ検知ツールは、ビデオサーバーのソフトウェアビデオ検知機能と比べ、より高品質なビデオ画像と連動することができます。このため、可視性が乏しいなど、さまざまな状況下においても、より安定したビデオ検知ツールの動作が保証されます。
マルチストリーミングをサポート
近年のIPカメラの多くは、様々なビデオパラメータを含み、異なるコーデックで圧縮された2つのビデオストリームを伝送することができます。Axxon Nextビデオ管理ソフトウェアもこの機能をサポートしており、IP機器の同機能をうまく活用して、ビデオサーバーやクライアントワークステーションのCPU負荷を最適化します。例えば、カメラがMJPEGおよびH.264の両フォーマットでビデオストリームを伝送できる場合、H.264の非常に優れた圧縮性、MJPEGの圧縮解除の容易さというそれぞれの特徴を生かして、アーカイブにはH.264ストリームを、ワークステーション画面での表示にはMJPEGストリームを使うのが賢明な選択となります。またタスクに応じ、さまざまなストリーム向けに異なるフレームレートを設定することもできます。

360°カメラをサポート
クライアント画面において、異なるフレーム縦横比で、複数の「普通の」平坦な画像を表示するために、魚眼カメラやImmerVisionのPanomorphレンズによる映像を平坦化する画像処理を行います。これにより生まれる仮想カメラの1つが、仮想PTZユニットです。

この機能は、1つの魚眼カメラが複数の固定カメラあるいはPTZカメラ1台分の代わりとして使用できるという点で、ハードウェアコストの大幅削減につながります。平坦化する画像処理はグラフィックカード上で行われるので、クライアントコンピューターのCPUに新たな負荷がかかることもありません。これにより、ハードウェア要件はそのままに、1台のクライアントでより多くのビデオチャンネルをご覧いただくことができるのです。
Axxon Nextの基本機能
直感的な監視インターフェース:
システムの柔軟性と迅速な反応時間
Axxon Nextは、オペレーターが業務を素早く簡単に遂行できる柔軟なグラフィカルユーザインタフェースを特徴とし、監視に関連する数多くの課題を解消します。
Axxon Nextインターフェースによって、ユーザーは以下を実現することができます。
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お望みの台数のカメラをお望みどおりに配置して、画面(レイアウト)を作成。さまざまな縦横比のカメラを複数組み合わせたり、魚眼カメラのビデオストリームなども同時に取り込むことで、画面スペースを有効に活用します。
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ユーザー権限やグループ権限を管理。システムの設定オプション、インターフェース要素へのアクセス権限を、ユーザー別、グループ別に設定することができます。
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MomentQuest2で録画した映像をすばやく検索。アーカイブ分析モードを使用することで、瞬時に重要なビデオフラグメントを探すことができます。オペレーターは、イベント検索、条件設定によるフォレンジックサーチのほか、video synopsis(映像の概要)、テキストコメントなどで検索できます。
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アラームイベントの発生時にも、対話方式で迅速かつ効果的に管理。重要なイベントを絶対に見逃さず、不測の事態に速やかに対応することができます。
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インタラクティブな3Dサイトマップ。複数のブループリントとカメラを組み合わせ、使い勝手の良い統一されたひとつの画面に表示することで、ユーザーはサイト内のカメラの位置を一目で確認することができます。
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オブジェクトトラッキングでオートズーム。自動的にデジタルズームを調整し、動く被写体を常に監視し続けます。オートズームで、動く被写体を含むフレームのエリアのみ解像度が上がります。
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監視をリモートで管理。リモート管理のほか、アラームにも対応できる、iOS、Androidクライアント用アプリをご用意しています。
自由に設定できるカメラレイアウト
モニターやビデオカメラには、4:3、5:4、16:9などさまざまな縦横比が存在します。この縦横比の違いにより、画面上にカメラ映像がうまく配置されず、それぞれの映像の間に大きな隙間が作られてしまいます。Axxon Nextでは、カメラのレイアウトを自由に設定することができ、カメラ映像を画面上により効率よく配置することができます。
オペレーターの好みに合わせて、レイアウトや表示タイルの縦横比を細かく調整することで、異なる縦横比のカメラ映像を、同じ画面上に効率よく配置することができます。この機能は、平坦化された魚眼カメラ画像の表示にも対応しています。

フルズームコントロール
ビデオ監視システムの多くは、複数のカメラプレビューモードのうち、1台のカメラ映像を拡大表示へ切り替えると、拡大表示された映像が他の映像の表示を遮断してしまいます。しかし、Axxon Nextビデオ管理ソフトウェアでは、step by stepズームモードを搭載しており、映像を拡大表示しても、カメラ制御をすべて維持できるようになっております。
画像上でマウスを最初にクリックすると、フォアグラウンドで追加のコントロールツールが表示されます。次に任意の画像上でマウスをクリックすると、クリックした映像が徐々に拡大、残りの映像は縮小され、モニター画面の縁に沿って配置されます。また、縮小された映像のうちの1つをクリックすると、その映像が拡大されると同時に、先に拡大されていた映像は縮小されます。
このモードは、モニター上のすべてのカメラを継続的に管理し、拡大した映像上で起こっているイベントとその他の映像のイベントとの関連性を追跡することができるという点で大きなメリットをもたらします。
アラーム処理
インタラクティブアラーム処理モードは、監視プロセスにおける最適なアプローチに関する、革新的な機能です。このモードでは、重要なイベントだけを処理することで、重要なイベントを見逃してしまう危険性を最低限に抑えます。アラームイベントが発生した場合、システムは、ユーザーが事前に決めた定義に基づきアラームモードへ切り替わります。アラームイベントのトリガーとしては、ビデオやオーディオ検知機能、カメラに接続されたセキュリティセンサーなどがあります。また、オペレーターが疑わしいと感じた場合には、オペレーターがアラーム処理モードを開始することもできます。アラームイベントはすべてビデオアーカイブに記録されます。
インタラクティブアラーム処理モードへ切り替えると、画面の上部にアラームイベントのサムネイルが表示されます。表示された映像をクリックすると映像が拡大され、システムは記録されたイベントの再生を開始します。このイベントが、ビデオ検知機能のトリガーと関連している場合は、検知機能の設定内容(ライン、エリア、動きの方向など)と検知機能が作動する瞬間を画面に表示します。これによりオペレーターは、アラームの原因を即座に把握することができます。再生映像を確認したら、オペレーターはアラームイベントの「程度」を、誤報なのか、さらに分析が必要な状況なのか、本当のアラームなのかの3段階で評価します。オペレーターによるアラームイベントの確認・評価は、リアルタイム、または、事前に設定されたアラームイベント後の特定の時間内に行います。オペレーターが、定められた時間内にイベントにアクセスしなかった場合は、「確認ミス」としてチェックされます。そのため、オペレーターのパフォーマンス評価の統計を収集することもできます。
Axxon Nextアーカイブ閲覧モードは、アラームイベント間を移動できる便利なツールです。すべてのイベントは、映像のタイムライン上で異なる色のフラグによってマークされます。フラグの色は、オペレーターの評価(誤報、分析が必要なイベント、本当のアラーム、オペレーターが確認ミスしたアラームイベント)によって決まります。また、フラグの横に表示される特殊なアイコンを見れば、アラームの原因(オーディオ検知機能、ビデオ検知機能、セキュリティセンサー、オペレーターが開始したアラームモード)を確認できるようになっています。
このような、インタラクティブなアラーム処理モードにより、以下のことが可能になります。
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アラームイベント処理に役立つ便利なツールの提供
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オペレーターのアラーム確認漏れを防止
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オペレーターのパフォーマンス評価の統計を収集
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アーカイブのアラームイベントを分析できる便利なツールの提供
ビデオウォール
ビデオウォール機能を使えば、コンピューターのメインモニターで、別のコンピューターに接続された追加モニターのレイアウトを設定することができます。追加モニター上では、レイアウトが保存されるまで、その設定を確認することはできません。
そのため、追加モニター上には、新しいレイアウトが設定されるまでは古いレイアウトが表示されます。新しいレイアウトが保存されると、古いレイアウトから新しいレイアウトへ切り替わります。

ビデオデータアーカイブの柔軟な管理
Axxon Nextビデオ管理ソフトウェアを使えば、より柔軟にビデオ録画アーカイブを管理できるようになります。ユーザーはディスク上にさまざまなサイズのビデオアーカイブファイル(アーカイブ)を必要な数だけ作成することができるほか、それぞれのカメラにビデオストリームの録画として、1つまたは複数のアーカイブを指定することができます。また、ビデオ検知機能、セキュリティセンサーなどさまざまなイベントがトリガーされた録画は、あるアーカイブでは低いフレームレートで継続的なビデオ録画を行い、また別のアーカイブ(特にアラーム専用のアーカイブ)では高いフレームレートでアラームイベントを録画するなど、異なる設定でアーカイブに記録することができます。それぞれのアーカイブの録画はループ式で行われ、最新のデータが古いデータを上書きする形で録画されます。アーカイブ管理機能では、時系列ではなく、同等の重要性を持つアラームイベントによってのみ上書きするなど、上書きについて設定することができます。例えば、アラームイベントは有用な情報を含む可能性があるため、保管期間を延長したアラームイベント用のアーカイブを別に作成することができます。
ユーザーは、アーカイブファイルの作成時にサイズを指定します。こうすることで、ユーザーにとって最適なディスク容量の割り当てを実現することができる上、さまざまな種類の録画に適切な保管期間で必要な数のファイルを作成することができます。
SolidStore -安定したビデオストレージを提供する新しいファイルシステム
Windowsのファイルシステムでは、断片化したファイルが蓄積されていき、OSがファイルへ書き込みを行う際に、ディスクの空きスペースを連続的に埋めていきます。ディスクの空きスペースは、古いファイルが削除されるときに発生するもので、ディスクのあらゆる部分に点在してしまうこともあるため、それぞれのファイルが複数の断片に分割される場合もあります。そのようなファイルを、読み込む/書き込む場合、ハードドライブヘッドは何度も移動しなければならないため、読み込み/書き込みのスピードが遅くなるだけでなく、ディスクを機械的に摩耗してしまいます。
そこで、AxxonSoft社では、特にビデオアーカイブを保存することを目的として、独自のファイルシステムSolidStoreを開発しました。このシステムはAxxon Nextビデオアーカイブのすべてに割り当てられる空の物理ドライブ、または論理ドライブにインストールされています。SolidStoreは、データは一方向のみ(ループ式)に記録されていきます。古いデータに最新のデータを上書きする形で保存できるように開発されました。AxxonSoft社は読み込み/書き込みプロセスを最適化することで、ハードディスク表面でのヘッドの移動を最小限に抑え、以下の3つの重要なメリットを生み出すことに成功しました。ハードディスクの物理的アクセススピードの限界に近づくような、スピーディーな読み込み/書き込みができます。データの書き込みはループ式でのみ行われるため、断片化が最小限に抑えられ、時間と共に断片化したファイルが蓄積されるデータ断片化の問題が生じることもありません。そのため、ハードディスクをより長い期間使えるようになります。このように、ビデオ監視システムの運用期間を通して、速い読み込み/書き込み速度が維持されます。SolidStoreを使えば、ユーザーはもう定期的にビデオ監視システムを停止してディスクデフラグメントツールを起動する必要はありません。これによりビデオ監視システムの稼働時間は飛躍的に伸び、警備員の監視の目は常に対象の施設に向けられるようになります。なお、Axxon Nextビデオアーカイブ用に別途、ディスクを割り当てられない場合は、既存のWindowsファイルシステムに通常のファイルとして書き込むこともできます。
VMDA - 映像シーンの詳細を保存するデータベース
Axxon Next VMSでは、AxxonSoft社が開発したVMDAを使用しています。これは、観測した映像シーンの詳細をインデックス付けし、保存するためのものです。ビデオ録画に加えてこのデータベースを活用することで、映像内の動く被写体すべての特徴をアーカイブ化することができます。ここでアーカイブ化された特徴は、データベースがビデオ録画を素早く検索するために利用されます。(MomentQuest2の技術)
ビデオおよびスナップショットのエクスポート
Axxon Nextは、監視ビデオをエクスポートしたり、簡単に電子透かしを入れることができるなどといった機能を提供します。スナップショットの自動エクスポート機能では、ライブビデオモードでスナップショット機能を使用することで、.jpeg形式のビデオスナップショットを選択したフォルダに保存することができます。デジタルハッシュウォーターマーク(透かし)は、エクスポートされたビデオフラグメントやスナップショットに自動で組み込まれます。
Axxon Nextには、ビデオやスナップショット内のデジタルハッシュを照合する組み込み式のユーティリティが内蔵されています。この2つの機能は、Axxon Nextからエクスポートされたビデオの信頼性を保証するものです。
また、ユーザーはエクスポートしたビデオにテキストコメントを挿入することができます。挿入したコメントはビデオ閲覧時に字幕として表示されます。
マイクロモジュールアーキテクチャ
Axxon Nextのマイクロモジュールアーキテクチャにより、様々なビデオ管理システム機能が、それぞれが異なるOSプロセスとして実施することができるようになっています。

それぞれのマイクロモジュールが各機能の役割を担い、各マイクロモジュールの機能はディスパッチャーモジュールにより監視されます。仮に、1つの機能に障害が生じ、プロセスが突然停止した場合、ディスパッチャーモジュールはそのマイクロモジュールを自動で再起動させます。このとき、他のプロセスのパフォーマンスやVMS全体の機能に影響を与えません。はじめにマイクロモジュールが書き込まれると、そのコードは自動機能テストを経て、コード内で起こりうるエラーの発生を大幅に削減します。このマイクロモジュールアーキテクチャにより、他のどのVMSよりも優れた安定性を提供することができます。
インタラクティブ3Dマップ
インタラクティブ3Dマップは、カメラの位置を図面やマップへ重ね合わせ、同じ画面上にカメラビューを表示するモードです。この便利な表示モードにより、オペレーターは画面をスムーズに切り替えながら状況を監視することができます。オペレーターはマップ上でカメラが配置されている場所をすぐに確認することができ、任意の場所を正確に特定することができます。
現在のレイアウトに表示されるカメラは、ステータス別に色分けされます。カメラの名前や、カメラ視野の表示/非表示を切り替えられるほか、使いやすいようにマップを傾けることもできます。インタラクティブ3Dマップの縮尺比は、映像を見るときにライブビデオモードで変更することができます。この機能により、特定の場所やエリアで発生するイベントの全体の様子を把握するのに適切な大きさでマップを表示させることができます。選択したマップの縮尺比は、別のレイアウトに切り替える際に保存されます。
イマージョンモード
イマージョンモードは監視業務をよりインタラクティブにするものです。フレーム内の人などの動きと実空間での動きとを、視覚的に関連付けることができる機能です。
マップイマージョンモードは、ビデオ表示の世界を広げてくれます。このモードを有効にすると、半透明のビデオ表示タイルがマップ上に現れます。家具やドアなど、カメラ視野内に映る固定された物は、それらの説明とともにマップ上に表示されます。これにより、人や車の位置、移動方向などを簡単に確認することができます。
イマージョンモードの視野が、カメラアイコンが表示されたマップの一部として示されている場合、アイコンをクリックすることでそのカメラ視野を集中的に表示することができます。つまり、オペレーターはイマージョンモードのまま、カメラを横切る人の動きを追跡することができます。
タイムコンプレッサー

タイムコンプレッサー機能を使用することで、ビデオ映像の時間範囲を指定し、映像シーン内の移動する複数の被写体をまとめたショートビデオクリップを作成することができます。異なる時間帯に撮影された被写体やイベントが、すべて同時に、video synopsis(映像の概要)に表示されます。特定の被写体を確認したい場合は、該当するビデオフラグメントをクリックすることですぐに再生することができます。ユーザーは、タイムコンプレッサーで表示する被写体の数を設定することができます。また、組み込みの表示オプションを使えば、被写体の重なりを最小限に抑えることができます。
タイムコンプレッサー機能は、比較的少数の被写体が撮影された大きめのアーカイブを再生する際に、特に便利です。何時間も費やし映像を調べる必要はなくなり、たった数分で必要なフラグメントを見つけることが可能となります。
VA機能(画像解析)
Axxon Nextビデオ管理ソフトウェアには、ビデオ画像を分析する強力なシステムが組み込まれています。ビデオ検知ツールの例は、以下のとおりです。
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バックグラウンド変化検知 - カメラの向きを変えようとする試みがあった場合に作動します。
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ビデオ画質低下検知 - レンズのくもりや汚れ、レンズを覆う行為、画像の暗化などにより画質が劣化する場合に作動します。
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置き去り検知 - 箱やカバンなど、物が映像シーン内に現れ、しばらく動きのないまま放置された場合に作動します。
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ラインクロス検知 - 移動する被写体が、指定した仮想ラインを横切った場合に作動します。(有料版のみ)
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モーション検知 - 指定したエリア内での動きを記録します。
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停止検知 - 指定したエリア内でオブジェクトが停止した場合に作動します。
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うろつき検知 - 指定したエリア内でオブジェクトが一定時間滞在した場合に作動します。
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エリア侵入検知 - 指定したエリア内にオブジェクトが現れた場合に作動します。
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エリア退出検知 - 指定したエリア内からオブジェクトが離れた場合や、カメラの視野からいなくなった場合に作動します。
ビデオ検知ツールに加え、Axxon Nextには2つのオーディオ検知機能もついています。
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ノイズ検知機能 - 特定音の閾値を超えた場合に作動します。
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無音検知機能 - マイク信号が完全に消えた場合に作動します。
この強力なシステムでビデオやオーディオの受信データを分析することにより、Axxon Nextは様々なユーザーが指定したシチュエーションを検知することができます。また、検知ツールやカメラに接続されたセキュリティセンサーが作動した場合の反応として、次のアクションから1つ選択することができます。
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カメラで映像の録画を開始(音付き)
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1つまたは複数の電話番号へSMSメッセージを送信
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1つまたは複数のアドレスへ電子メールを送信
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音声アナウンスの再生
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カメラに接続された作動装置(リレー)へ信号を配信
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アラーム処理モードへ切り替え
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任意の方向にPTZカメラを向ける
システムが適切に設定されていれば、重要なイベントをビデオアーカイブへ録画し、オペレーターの注意をアラームイベント(つまり、アラーム処理モードへ切り替えるようなイベント)へ引きつけ、システム機能には最低限の制約しか要求しないようになっています。Axxon Nextビデオ管理システムのプロセス自動化機能は、オペレーターの心強いサポート役となり、オペレーターの作業を減らしつつ重要なイベントを見逃さないよう手助けします。
ビデオ検知ツールのビジュアルモード設定
Axxon Nextビデオ検知ツールの設定は、ビジュアルモードで行います。ツールを操作し、映像シーン内でエリア、ライン、その他パラメータを指定してApply(適用)をクリックすると、この検知ツールがカメラのビデオストリームと連携する様子をすぐに確認することができます。なお、ツールが起動するトリガーとなった映像シーンは、すべて画面の特定の場所にリアルタイムで表示されます。これにより、必要に応じて設定内容を調整できるようになるほか、ユーザーの望み通りに検知機能が動作しているかどうか、確認することができます。
検知ツールのためのビデオグルーミング
カメラ改ざんおよび障害検知ツールを有効にするために、高いフレームレートは必要ありません。現在では、すべてのビデオストリームがこのようなツールのために復号化されるわけではありません。つまり、2 fps(MJPEG)で復号されるのは、キーフレーム(H.264およびMPEG)および限られた数のフレームのみとなります。そのため、ビデオサーバーのCPUの負荷が軽減され、結果として、1台のサーバーでより多くのビデオチャンネルを取り扱うことができるようになります。

モーメントクエスト2
MomentQuest2は、それぞれの映像と一緒にメタデータを保存することで、映像を素早く取り出せるようにする機能です。メタデータは、映像シーン内で動くオブジェクトに関するすべてのデータがビデオストリームの際に計算され、映像と共に保存されます。MomentQuest2システムは、このメタデータを基に、ユーザークエリと一致する記録をわずか数秒ですべて検索することができます。
検索条件として、次の内容を指定することができます。
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指定したエリア内での動き
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指定した仮想ラインを横切る動き(有料版のみ)
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エリア内での一定時間以上滞在
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エリア内に同時に存在する複数のオブジェクト
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あるエリアから別のエリアへの動き
検索結果に、次のフィルターを適用することができます。
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被写体の大きさ
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被写体の色
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被写体の移動する方向
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移動する被写体の速度
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エリアへの侵入/出現、エリアからの退出/消失(「エリア内の動き」という条件の場合)

アナログカメラもサポート
SC3B0N16技術仕様
Axxon Nextなら、ビデオ監視システムにて、IPカメラとアナログカメラを一緒に使用することができます。価格面においてより手頃なアナログカメラは、高いビデオ解像度が必要でないほとんどのインストレーションの場合、十分な役割を果たします。Axxon Nextを使用すれば、アナログカメラとIPカメラの両方を兼ね備えたハイブリッドなシステムを作ることができます。これにより、現場内の重要なエリアでは高い解像度での監視を維持し、それ以外のエリアでは使用するカメラ機器のコストを抑えることができます。
Axxon Nextでは、アナログビデオ信号のデジタル化において、ハードウェアビデオ圧縮機能を搭載するSC3B0N16キャプチャカード*を使用します。カードのハードウェア圧縮機能はサーバーCPUへのビデオタスクの負荷を軽減し、1台のサーバーで多数のビデオチャンネルを処理することができるようになります。
*AxxonSoftで使用するビデオキャプチャカードは、2年間保証されます。
グリーンストリーム
グリーンストリーム機能は、帯域幅やクライアントCPUリソースを節約するのに役立ちます。クライアント上に表示されている映像の解像度に応じ、カメラからサーバーへ、そしてクライアントへ伝送されるビデオストリームを自動で選択します。

最近のIPカメラの多くは、マルチストリーミングに対応していますが、そのストリームは、解像度、フレームレートが異なるだけでなく、異なるコーデックで圧縮されています。一方、リモートモニタリングワークステーションでは、常に高解像度でカメラ映像を表示させません。例えばモニタリング画面の解像度が1920x1080ピクセルで、カメラレイアウトが4x3である場合、各カメラ映像が表示されるときの解像度はほんの480x360にすぎません。そのため、こうしたカメラストリームすべてを高解像度で伝送することでネットワークに負荷をかけたり、ビデオのデコードや480x360サイズに合わせ再スケールしたりすることによる、CPUリソースの消費をなくします。
グリーンストリーム機能では、少なくともクライアント画面上に表示されるビデオの解像度を上回る解像度のストリームを自動で選択しますが、ユーザーがカメラ映像を全画面表示に拡大すると設定した場合は、自動的に高解像度ストリームが選択されます。また、クライアントへ伝送されるストリームをロックすることもでき、その場合に画質が変わっても、ストリームは変わりません。例えば、帯域幅に制限がある場合には、「より軽い」ストリームを選択することが可能です。
オートズーム
オートズームは自動でデジタルズームのレベルを調整し、移動する被写体を監視する機能です。単体あるいは複数の移動する被写体が含まれるフレーム部分をクローズアップして映像を表示し、まるで映画カメラでクローズアップショットを撮影するように被写体の動きを追いかけます。ズームレベルは、フレーム内の移動する被写体をすべて捉えることができるよう、自動で調節されます。

オートズームは、一般的な固定カメラや魚眼カメラで動作します。魚眼カメラの場合は、仮想PTZカメラのように、移動するオブジェクトを追いながら撮影します。
